月別アーカイブ: 2015年2月

「 糖尿病網膜症 」の種類と治療法。

糖尿病網膜症

こんにちは!
今日は網膜症の種類など、
より詳しく掘り下げていきたいと思います。

糖尿病からくる眼の疾患は、
大きく分けると4つに分かれます。

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(1)単純・増殖前糖尿病網膜症
単純糖尿病網膜症は、初期の糖尿病網膜症です。
最初に出現する異常は、細い血管の壁が盛り上がってできる血管瘤(毛細血管瘤)や、
小さな出血(点状・斑状出血)です。
蛋白質や脂肪が血管から漏れ出て網膜にシミ(硬性白斑)を形成することもあります。
これらは血糖値のコントロールが良くなれば改善することもあります。
この時期には自覚症状はほとんどありません。
詳しい網膜の状態を調べるため眼底の血管造影(蛍光眼底造影検査)を行うこともあります。

増殖前糖尿病網膜症は単純網膜症より、一歩進行した状態です。
細い網膜血管が広い範囲で閉塞すると、網膜に十分な酸素が行き渡らなくなり、
足りなくなった酸素を供給するために新しい血管(新生血管)を作り出す準備を始めます。
この時期になるとかすみなどの症状を自覚することが多いのですが、全く自覚症状がないこともあります。
前増殖糖尿病網膜症では、多くの場合、網膜光凝固術を行う必要があります。

(2)増殖糖尿病網膜症(牽引性網膜剥離)
進行した糖尿病網膜症で重症な段階です。
新生血管が網膜や硝子体に向かって伸びてきます。新生血管の壁が破れると、
硝子体に出血することがあります。硝子体は眼球の中の大部分を占める透明な組織です。
ここに出血が起こると、視野に黒い影やゴミの様なものが見える飛蚊症と呼ばれる症状を自覚したり、出血量が多いと急な視力低下を自覚したりします。
また、増殖組織といわれる線維性の膜が出現し、これが網膜を引っ張って網膜剥離(牽引性網膜剥離)を起こすことがあります。この段階の治療には、手術を必要とすることが多くなりますが、手術がうまくいっても日常生活に必要な視力の回復が得られないこともあります。
この時期になると血糖の状態にかかわらず、網膜症は進行してゆきます。特に年齢が若いほど進行は早く、注意が必要です。

(3)血管新生緑内障
難治性の緑内障です。
原因は糖尿病網膜症、網膜中心静脈閉塞症、眼虚血症候群などが挙げられます。
虹彩に写真のように血管が多数認められます。
このとき、隅角といって眼内の水が循環し最後に出ていく出口にも新生血管が多数存在し、
隅角は癒着し、房水が出口を失って眼圧が上昇します。
失明に至ることが多い状態ですが、最近では抗VEGF抗体の硝子体注射を行ってから線維柱帯切除術を施行することで、失明を免れる患者さんが増えてきております。
また、別の選択肢としてチューブシャント手術という新しい方法が可能になってきております。
これは保険適応の手術であり、原因が網膜にあるわけですからそちらの治療もすることが理にかなっているわけです。
硝子体手術を併用し眼底も治療しつつ、チューブシャントにより水を硝子体腔から、結膜下に誘導することで良好な眼圧コントロールが得られます。このように難治性と知られている緑内障でも、治療できる方法が最近トピックとなってきております。
ふつうの緑内障よりも治療が難しく失明に至ることが多いのですが、最近は抗VEGF薬で新生血管の活動を抑えるなど、新しい試みが効果を挙げています。

(4)糖尿病黄斑浮腫
黄斑は網膜の中心にある直径約1.5mmの黄色い丸い場所で、細かい物を見るために最も重要な部分です。
黄斑付近に毛細血管瘤などが多発したり血液成分が染み出たりするなどの理由により、黄斑にむくみを生じた状態が糖尿病黄斑症です。
血管から漏れた水分が黄斑に溜まってくると、黄斑が水ぶくれを起こして視力が落ちてしまいます。これを囊胞様(のうほうよう)黄斑浮腫と言います。
また、水が黄斑の下に溜まって網膜が剥がれた状態を、
漿液性(しょうえきせい)網膜剥離と呼びます。
単純網膜症の段階でも起こることがあり視力が低下してしまいます。

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(1)網膜光凝固術
網膜光凝固術にはレーザーが用いられ、通常は通院で行います。網膜光凝固術は主に網膜の酸素不足を解消し、新生血管の発生を予防したり、すでに出現してしまった新生血管を減らしたりすることを目的として行います。光凝固は正常な網膜の一部を犠牲にしますが、全ての網膜が共倒れになるのを防ぐためにはやむを得ません。この治療で誤解を生みやすいのは、今以上の網膜症の悪化を防ぐための治療であって、決して元の状態に戻すための治療ではないということです。まれに網膜全体のむくみが軽くなるといったような理由で視力が上がることもありますが、多くの場合、治療後の視力は不変かむしろ低下します。網膜症の進行具合によって、レーザーの照射数や照射範囲が異なります。網膜光凝固術は早い時期であればかなり有効で、将来の失明予防のために大切な治療です。
(2)硝子体手術
レーザー治療で網膜症の進行を予防できなかった場合や、すでに網膜症が進行して網膜剥離や硝子体出血が起こった場合に対して行われる治療です。眼球に3つの穴をあけて細い手術器具を挿入し、目の中の出血や増殖組織を取り除いたり、剥離した網膜を元に戻したりするものです。顕微鏡下での細かい操作を要し、眼科領域では高度なレベルの手術となります。

糖尿病網膜症は失明の危険のあるとても恐ろしい疾患ですね。
網膜症が重病化する前にやはり血糖コントロールをして予防していくことが大事なのですね。

それでは明日も網膜症について投稿させていただきます!
ありがとうございました。

インタビュー第2弾!「糖尿病性網膜症」について

原田先生網膜症について
それでは引き続き原田先生へのインタビューです!

➡️大塚)
糖尿病性の網膜症とはどのような症状がありますか?(初期症状、諸症状)
➡️原田 先生)
基本的には糖尿病性の網膜症は初めは無症状です、無症状といっても身体の中では進行は始まっています。進行してきて中期くらいまで症状が進むと時々飛蚊症と言って視界の中に蚊が飛んでいるような症状が現れる事があります。
またその他に緑内障といって視野狭窄や、視力低下をきたし眼痛や頭痛を起こす事もあります。
更にそのままにしておくと、視力が一気に下がって視えなくなり、最終的に失明してしまいます。
初めに無症状で気がつかないということが一番怖いということです。一般的に糖尿病と診断されてから5年10年経ってから症状として現れる事が多いです。しかし、血糖値や個人差によってそれよりも早く現れる方や遅く現れる方もいます。

以下、大)、原)、に省略。

➡️大)
網膜症は身体にどのような異常が起きて症状があらわれますか?
➡️原)
血糖が上昇する事によって、網膜症がおきます。
身体には手が痺れたり、激しくなると腎機能が低下し悪化すると網膜症という症状が起きます。網膜症とは網膜の血管が閉塞し出血が起きる状態を言います。
網膜には多くの毛細血管が集中していますので、血糖値が高い状態が続くと、
もろくなり出血をおこします。
また血管が血栓などで詰まってしまうことで、
血流が途絶えた部位に栄養を補充するために新生血管(新しい血管)が出来てしまいます。
この新生血管は非常に脆く直ぐに出血してしまいます、
これを繰り返すことで網膜症は進行していき、最終的には失明に繋がってしまいます。

➡️大)
網膜症が進行すると失明することがあると聞きました、どのようにして失明は起きますか?
➡️原)
網膜症が激しくなると、目の中で出血することがあり、その場合手術の適応となります。但し手術が成功しても、放って置くとその後、緑内障になったりして失明してしまうことが、多くあります。

➡️大)
国内での失明の原因の第1位が糖尿病からくる目の疾患が一番多いという事ですが、
糖尿病からくる目の疾患には網膜症以外にどんな病気がありますか?
➡️原)
網膜症以外というより糖尿病網膜症の中にも様々な種類の疾患があります。
自覚症状がほとんど無い単純糖尿病網膜症から網膜の血管が閉塞して起きる増殖前網膜症や、更に進行すると増殖糖尿病網膜症(牽引性網膜剥離)となっていきます。
他にも血管新生緑内障や、糖尿病黄斑浮腫があります。

➡️大)
これに関する治療、改善策や、日々の生活の中での注意点にはどんな事がありますか?
実際に先生はどのような提案を患者さんにしてますか?
➡️原)
先ずは、内科を受診し血糖をコントロールする事が大事です。また、血糖をコントロールするには、自身で食事や程よい運動、医師の処方による血糖コントロールと個人的にはサプリメントを推奨します。もちろん私自身もサプリメントを飲んでいます。
治療法としては網膜症の種類によって様々ですが、レーザー治療や薬物治療、硝子体手術などがあります。
日々の生活の中での注意点としては特に網膜症の方は、テレビや、パソコン画面を長時間注視すると目の負担が大きくなるので、目を休める必要があります。

➡️大)
糖尿病性網膜症の予防法はありますか?
➡️原)
予防法としては血糖のコントロールをして進行を防ぐ事です。
眼科医の私の立場からすると、患者さんには眼科を受診して頂き眼底検査をして、
予防していくという方法しかありません。
是非、眼科を受診する事をお勧めします。
定期的に検診を受けて、最低でも3ヶ月に1回、症状が重くなれば1ヶ月に1回は受診をして下さい。

原田先生インタビューに答えて頂きありがとうございました!
また明日から糖尿病性網膜症について掘り下げていきたいと思います!

「三大合併症」の「糖尿病性網膜症」について。

皆様こんにちは!
今回も私、宮崎支部の大塚 幸大がインタビュー第2弾ということで
糖尿病性網膜症について質問してまいりました。
前回、糖尿病性神経障害について、インタビューさせて頂いた
内科医の永井先生に紹介して頂き、
宮崎市内の眼科に勤務する、眼科医で医学博士の原田 勇一郎 先生に
お話を伺ってきました!

とその前に本日は、
糖尿病性網膜症とは
どのようなものか簡単に説明させて頂き、
原田先生の自己紹介をさせて頂きます!

糖尿病性網膜症

高血糖状態が続き、目の内側の毛細血管がもろくなると「網膜症」を発症します。
初期の網膜症には自覚症状と言えるものが無く、症状が進んでから発見される場合があります。

症状
▶️明るさに弱くなる(以前よりまぶしく感じる)。

▶️視野に一部欠落が認められる。

▶️視野がピンク色になる時がある。

▶️視界が歪んで見える時がある。

まず「眼底出血」や「目の血管のこぶ」「白斑」などの異常が見られ、 酸素の供給のため、破れた血管の代わりに「新生血管」が作られます。新生血管はもろく 少しの衝撃や血圧上昇で破れ出血します。 物がぼんやりとしか見えなくなったり、糸くずや黒い点のような物が目の前に飛んで見える「飛蚊症」といった自覚症状がこの頃になってやっと現れ、 重症化すると「網膜剥離」を引き起こし、これが黄斑部(視細胞が集まっている場所)で起こると失明することもあります。眼科で定期的に検査をし、早期発見に努めましょう。
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こちらの内容は当ホームページの糖尿病の合併症と症状の中で紹介されていますので、そちらの内容もご覧になって下さいm(._.)m

http://tounyouinfo.jp/complication.html

それでは今回インタビューに伺った、
原田先生に自己紹介をして頂きます☆

大塚)
先生の年齢はおいくつですか?
原田 先生)
今度の3月7日で、45歳になります(^-^)

以下、大)、原)に省略。

大)
出身はどちらですか?
原)
鹿児島県で生まれてその後、
宮崎に引っ越してきました。

大)
先生の趣味はなんですか?
原)
趣味はスポーツと音楽鑑賞です!
スポーツは全般好きで、草野球もやりますし、
テニスやゴルフなど、特に球技が好きですね
あとはスポーツ観戦も好きです
音楽はオールジャンルで聞きますが、
その中でも、クラシックやジャズを好んで聴いてます♫

大)
原田先生はなぜ医者という道を志したのですか?
原)
子供の頃に祖母の死に直面し、人間はなんで死ぬのだろうと考えた結果、
医者になろうと決意しました。
大)
子供の頃から人の死について真剣に考えていらっしゃったのですね。

大)
また眼科医を選んだ理由はなんですか?
原)
研修医で内科をしておりましたが、個人的に医療の限界を感じていたところ、
眼科の世界は、手術や薬で病気が治りやりがいのある仕事だと思ったからです。

次回は、原田先生にインタビューした「糖尿病性網膜症」について
詳しい内容をお伝えします!
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糖尿病 と 自律神経 の関係

今日のテーマは 糖尿病 と 自律神経 の関係です。

自律神経 とは、心臓を動かしたり汗をかいたり、
自分ではコントロールできない自動的に働く神経のこと。
自律神経 は活動する神経といわれる『交感神経』と、
休む神経といわれる『副交感神経』の二つに分類され、
必要に応じて自動的に切りかわって働くようになっています。
眠れない、めまいがする・・・など様々な症状が 自律神経 の働きに関係しています。

交感神経が優位の時は仕事をしていたり、
緊張状態の時で、皆さんもご存知の
アドレナリンと言うホルモンが分泌されている状態です。
逆に副交感神経が優位の時は、休憩をしたり、
寝ている時などリラックスしている時で、
アセチルコリンと言うホルモンが分泌されています。

自律神経の主な働きは
・ 精神の調整
悲しいと涙が出る、驚くと心臓がドキドキするなど、
精神的な変化から身体の反応としてあらわす働き。

・神経の調整
外部の気温が上がっても体温が一定に保たれるなど、
外部から刺激を受けても身体を一定の状態に調整する(=ホメオスタシス)。

・内分泌の調整
ホルモン分泌とも密接に関係。
女性に自律神経失調症が多くみられるのは排卵・月経・妊娠・更年期等の
性周期がホルモンと深く関係しているため。

・免疫の調整
体内に細菌やウイルスが侵入すると抵抗力をつけたり、
発熱した場合に熱を下げようするなど、病気の予防や治癒のための働き。

自律神経とは身体の様々な部分を司っているんですね。

以前紹介した、糖尿病性神経障害ですが、
大きく分けると、「末梢神経障害」と「自律神経障害」の
2つに分かれます。
以前の投稿ではおもに末梢神経障害について取り上げていますので、
そちらもご覧になってみてください!

http://tounyouinfo.jp/blog/archives/29

自律神経障害がおきると、
自律神経は、全ての内臓(心臓、肺、胃、腸、膀胱、子宮など)や
腺(内分泌腺、汗腺、唾液腺など)、
血管などを支配し、自分の意志とは無関係に、生体のホメオスタシスを維持するのに必要な機能を行っています。
すなわち、呼吸、循環、物質代謝、体温調節、消化、分泌、生殖など、無意識に行われている機能を調節しているのです。したがって、自律神経に障害が生ずると様々な症状が出現する可能性があります。
例えば、胃のもたれ(胃無力症)、便秘や下痢、起立性低血圧による立ちくらみ、
排尿困難やインポテンスなどの症状が現れます。

また、低血糖が起こっても動悸や発汗などの警告症状が出現せず重症化する可能性もあり、
心筋梗塞が起こっても痛みに気付かず(無痛性心筋梗塞)重篤化を招くこともあり注意を要します。

糖尿病と自律神経というのは
こんなにも深く関わっているんですね!
「自律神経失調症」とも言われますが、
糖尿病ではない方でもバランスを崩して
発症します。

ちょうど今の季節、春先になると乱れやすいと言われております。
最近なんだか寝れないなど、上記の症状に思い当たる方は、お近くの病院などで
検査を受けてみてはいかがでしょうか?
自律神経のバランスは血液検査で調べることができます。
費用の方は2000円〜4000円ほどで結果も翌日にはわかるようなので、
気になる方はお近く医療機関に問い合わせてみて下さい!

それでは本日も皆様の健康と幸せを願いまして
失礼させていただきます!!m(_ _)m
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「糖尿病性神経障害」と「LED(エルイーディー)」

近年、私達の生活には欠かせないものとなった、
発光ダイオード「LED」、夜の街を照らす街灯や信号機、
更には野菜などの植物を育成するための照明などにも
使われるようになりました。

糖尿病とLEDが何の関係があるのと、
思った方もいると思いますが、

実は神経障害の治療法としてLEDが
とっても役に立つことが分かってきました!
LED光の医療への応用は、NASA(米航空宇宙局)、米国防総省、米国の数十の病院も臨床試験に参加しています。
すでに、いくつかのデータがあがってきています。たとえば、盲目ラットの視力が最大95%まで回復したり、
けが人がそれまでの半分の時間で全快。
糖尿病による神経障害を持つ200人あまりの患者にLED照射を行ったところ、
40分の照射を10回連続で、患者の95%が足に少し感覚がもどり、3分の2は完全に正常に戻ったなどといった臨床データも報告されています。
糖尿病の方だけではなく、ニキビなどの炎症や傷を早く治すことなどにも
効果が期待されています。

ニキビ治療における発光ダイオードは、光の色によって効果が異なるとされています。

・青色LED
青い発光ダイオードから発せられる光には、ニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌する効果があるとされています。アクネ菌が持っているポルフィリンという物質には、青色LEDの光を浴びると活性酸素を生成する作用があるので、アクネ菌自体が酸化されて死滅するのがその理由と言われています。

・赤色LED
赤色の発光ダイオードから放たれる光には、免疫細胞を活性化させる性質があると言われており、炎症が起きているニキビに照射することで、炎症を緩和させる効果が期待できるとされています。また、ニキビ痕が赤く変色しているケースにも一定の有効性があるという説もあります。

・黄色LED
黄色の発光ダイオードが出す光には、細胞の修復能力を向上させる作用があるとされています。肌のターンオーバー周期を整える効果、敏感肌のバリア機能を修繕する効果などが期待されており、肌質改善への有効性に注目が集まっています。

青色LEDについては、ニキビに対する明確な効果が確認されておりおすすめです。
ただし、LED光治療はまだ研究途上の分野であり、現状では、単独治療に過度な期待はせず、他の治療と併用する方が確実でしょう。

LED がなぜ、体や美容に効果があるのかは、まだ解明されていませんが、
臨床データが増えていけば、今後、活用する医療機関や美容の専門家は、ますます増えていくことでしょう。
次世代の治療法として大きな期待を背負っています。
どんどん研究が進んで、私達にとってもっと身近な治療法となって、
神経障害に悩む方が一人でも多く減り、明るい未来をLEDが照らしてくれることを願います!
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糖尿病性壊疽 に マゴットセラピー

糖尿病性壊疽 に マゴットセラピー

前回紹介した糖尿病性神経障害の中で、
少し出てきました、糖尿病性壊疽 についての
治療法の一つを紹介させて頂きたいと思います!

そもそも 糖尿病性壊疽 は糖尿病が原因で身体の末端の血行や神経に障害が生じ、
小さな傷が治らずに潰瘍化してしまうことが原因です。
進行していくと最終的には壊疽した部分を切断するしかなくなってしまいます。
日本では下肢切断(足の切断)に至る患者さんが毎年1万人を超えるそうです。
とても重い合併症ですね。

壊疽に対する治療法はいくつかあると思いますが、
今回は「 マゴットセラピー (ウジ虫療法)」です!

そもそも、マゴットセラピー というのは、数千年前から存在しており、
アボリジニやミャンマーの伝統医学を用いる医師によるウジ虫を使用した
治療が行われていた記録も残っている古くから伝わる療法でした。
しかし、1928年のペニシリンの発見を始めとした、様々な抗生物質の開発、及び外科治療の進化によって マゴットセラピー は衰退していくことに…しかし、1990年台から抗生物質の多用による、薬剤耐性菌の出現(バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌等)や糖尿病患者の急増による糖尿病慢性期合併症の一つである 糖尿病性壊疽患者 の増加によって再び マゴットセラピー は注目されるようになったのです。

ウジ虫というと気持ち悪いとか汚いというイメージがありますが、
ウジ虫というのは、そもそも、「腐ったもの」しか食べないのです。まぁ、このことから不潔なイメージがもたらされたのでしょうが…それに加え、この マゴットセラピー に使うウジ虫は無菌飼育されていますので
安心して治療が出来るそうです。

治療法は
実際にはヒロズキンバエの無菌ウジを感染性潰瘍部に置き、
壊死組織を食べさせ患部を清浄化し、正常な肉芽組織の再生を促す方法です。
壊れた組織にだけ反応して正常な組織を傷つけることはありません。
更に副作用もないので安全ですね。
実はとても優秀で人を助けてくれる良い子だったんですね。(^-^)
だだ全ての症例がうまくいくと言うわけではなく、創傷治療(傷が治る)
には最低限の血流が必要のようです。
この マゴットセラピー は特に足の切断を余儀なくされた患者さんや
重度の患者さんに対して高い確率で切断を回避できているようです。
糖尿病性壊疽の患者さんだけでなく、重度の床ずれや、火傷の治療
にも マゴットセラピー は用いられます。

足切断を迫られた患者さんにとっては、これ以上ない救世主となって
います。現在は、保険適用外の治療となり、マゴット費(そんなに掛かりません)に加え、入院をする場合には、入院費が必要となりますが、これは、マゴットが患部にある期間のみです。平均すると15〜40万円ほど掛かる様です。また、通院での「 マゴットセラピー 」を選択する事も可能(患部の状態などで不可能)で、この場合には、費用はグンと低くなります。

費用の事を差し置いても、足切断を免れることが出来るならば、正に、神様、仏様、ウジ虫様といった所でしょうか。

まだまだ、「 マゴットセラピー 」を行う病院は全国的にみても少ないですが、少しずつ増えてきている様です。

気になった方は「 マゴットセラピー 病院」などで、ググってみては?
(治療の内容など一部グロテスクな写真などが掲載されていますので、弱い方はご飯を食べる前に、調べてください。)

次回は、神経障害の最新治療についても触れていきたいと思います!

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糖尿病性神経障害 医師が教える怖さと対処法

糖尿病性神経障害 について、
前回に引き続き、永井先生にインタビューしてきました!

糖尿病性神経障害について詳しくはこちら

大塚 幸大)
糖尿病の三大合併症の1つである神経障害の初期症状、諸症状を教えて下さい!

永井 先生)
初期症状として、シビレが足に来る方が多いですね。常にシビレるわけでは無く、最近シビレることが多くなったなと感じる方が初期症状といえます。そこから更に進んでいくと、足の裏の違和感を感じる方もいます。人によってはシビレが痛みに変わる方もいらっしゃいます。
進行していけば、足のバランスが悪くなり、歩くのが難しくなっていきます。末梢神経障害が出ている状態の方は、必ず血行障害も出ているので、放っておくと糖尿病性の壊疽につながっていきます。

以下、大)、永)に省略。

大)
神経障害に対して、薬物療法を除いた治療法はどんなことがありますか?

永)
大事なのは入れる糖をどう抑えていくか?と糖の利用をどうしていくか?だと思うんですね。単純に血糖値を上げる回数を減らすってことが一番大事。人間は1日3食食べたら3回血糖値が上がりますよね。ここに10時のおやつ、3時のおやつ、夜食といったら、1日6回血糖値が上がることになりますよね。だからまず回数を減らして、1日3食3回に抑えることが大事です。量を減らすよりも回数を減らすことの方が大切です。
運動も大切で、1週間150分以上、1回20分以上ということがいわれています。例えば、週末だけ運動する方は75分ずつ2日に分けて、というスタイルになりますし、週末はゆっくりしたいという方は平日の5日で30分ずつ運動するというスタイルでもどちらでも良いと思います。ただ、生活習慣を変えるというのは、すごく大変なことだと思います。ましてやしなくてはいけないと思うと余計出来ない。義務感や責任感というものでは無く、そこから外れて「やればいいかなぁ」「今までこんな生活を送ってきたけど、一丁やってみるか!」とかそんなつもりでやったほうがきっと上手くいくと思います。
あとは、サプリメントと心の問題をどうするかとかあると思うんですけど、例えば、健康食品が何が良い、何が悪いというものは無く、薬と一緒で合う合わないがあると思うので、使ってみたら、こういうのは大体3ヶ月は最低でも続けてみる。続けて効果が無いなら、一旦そこで考えることが大切だと思います。

大)
糖尿病の予備軍や、自覚症状の無い方の予防法はありますか?
永)
そもそも人間というのは生きる上で、血糖値が上がるというのはとても重要なことなんです。1日3回食事をすれば、その度に上がることが重要なんだけども上がり過ぎてしまうと糖尿病ということになってしまうんです。
例えば、過食の人というのは、何かに対する不安だったり、この先、食べられなくなってしまうかもしれないという不安から蓄えておこうとする行動、飢餓に対する不安というのもあるかもしれない。そういったことも、まだ血糖値は正常でもこれから予備軍に繋がることもありますね。血糖値を上げる要素として、ストレスというのも大きく関わってきます。でも、生きてる上でストレスというのは必ずかかってきます。じゃあ、どうしたら良いかというと、怖い時は、怖い。腹が立つ時は、腹が立つし、悲しい時は、悲しい感情に向き合っていくのが一番良い方法ですね。ただ、大人というのは時と場所を考えて、感情と向き合っていくものだと思います。例えば、目の前にお菓子があって、あなたは脳では食べたいと思っていても、本当に身体が必要としているか?自分の身体に聞いてみることです。それで、もし身体が必要としてなくて寂しい気持ちになったら、その寂しい感情を味わう、受け取る。そういうことがとっても大事なことなんです。だから、僕はこれが正しい、これが間違いだとか決めつけることは違うかなと思います。やっぱりその人に合ったことが一番だと思うし健康というのは自らが作っていくものだと思います。

貴重なご意見を聞かせていただきありがとうございます!
次回のテーマは「糖尿病性網膜症について」インタビューしてきます!
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「糖尿病 に立ち向かう 医師」

糖尿病 に立ち向かう 医師

初めまして!
私はNPO宮崎支部のたった一人の職員、
大塚 幸大と申します。
自然溢れる宮崎で休日にはゴルフを真剣に取り組んでおります。
22歳でゴルフを始め今年で28歳になります!
皆様宜しくお願い致します!

これから、毎回、糖尿病についてテーマを決めて
糖尿病に立ち向かう医師のインタビューなどを
配信していきたいと思います。

今回は記念すべき第一回目の配信ということで
NPO法人 健康医学普及協会
理事長 医師 永井 朋人先生
のことをもっと知っていただくため、
先生の人となりをインタビューしてきました。

永井先生ブログ1

それでは永井先生に質問します!

大塚 幸大)先生の年齢はおいくつですか?
永井 朋人)今年で44歳になります。

以下、大)、永)に省略。

大)
出身地はどこですか?
永)
愛知県です。

大)
愛知から宮崎県の病院に来ることになったきっかけは?
永)
宮崎に移り住んで14年目になるのですが、元々、名古屋にある大学病院に勤めていたんですが、母親が末期ガンの申告を受けたことがきっかけとなり、気候が良い宮崎県で転地療法を行おうと思ったことですね。
残念ながら、母は「さあ、行くぞ」という時に亡くなってしまったのですが、病院の契約も決まっていたので、「どうせだったら宮崎に行ってみるか」と、移って来たら、とても住みやすく私の気性にもとても合ったので、そのまま居座っているというような状態ですね(笑)

大)
では先生の趣味は何ですか?
永)
自分で言うのも何ですが、とても多趣味です。スポーツ系では登山やスノーボード、スキューバダイビングもしますね。宮崎はスキューバにも適した環境ですよ。あとは旅行も好きなんですが、ちょっと人と違って、観光客が寄り付かない秘境といわれる様な所が好きでして、ジャングルや荒野とか冒険系の場所に良く行ったりします。トレッキンブしたり、山奥にテントを張って、野生動物を観察したり、現地の狩猟民族と生活してみたこともあります(笑)あっ、だからといってそんなところばかりでは無く、観光地にももちろん行きますよ(笑)アウトドアばかりでは無く、本を読むことも好きですし、瞑想をしたり、今は心理学にハマっていますね。これは、患者さんの治療を考えて始めたんですが、奥が深くすごく面白いんです。今では、この心理学を活かしたカウンセリングを実践しています。

大)
先生はなぜ医者になろうと思ったのですか?
永)
えーと、まぁうちは代々医者の家系でひいじいさんの時からずっと医療に携わっていてという家系だったので、生まれた時にもう医者になるという道筋は決まっていたと思います。ただ、途中で、高校時代にはなりたくないと反抗した時期もありましたけど...今は、医者になって良かったと思っています。

大)
ではなぜ、難病の専門医としての道を選んだのですか?
永)
ひとつは治らないといわれていることにすごく興味があったのと、人間の免疫システムにとても興味があったので、その免疫関連の病気が診れるのだと難病系の病気になるのかなと思い、選びました。

大)
統合医療に興味を持ったきっかけは?
永)
それもやっぱり治らないからです。難病の指定を受けているような病気というのが全然治っていかない。そこで西洋医学の薬では状態を抑えたりとか、病気の勢いを緩めたりすることって出来るんだけど、どうしても完治とか治癒というところまでなかなか持っていけない。僕としてはやっぱり完治とか治癒というのが、どうしても目指す所かなと思うので、そのために何が必要かといったら、少し西洋医学とははずれた所にも視野を広げて治療にあたっていくというのが必要と思ったからです。

大)
健康医学普及協会を立ち上げようと思ったきっかけは?
永)
名前の通りでNPO法人健康医学級協会という名前なんですが、ざっくり言えば、健康というのは一体何かというのを普及していくのが目的。
健康の定義というのは難しいんですね。その人がどう自分の健康を捉えるかが重要で、我々はこれが健康だというつもりはなくてですね。「あなたの考える健康に寄り添い叶える」ために色々な道具が提供できるようにという組織を目指しています。

以上
永井先生の人となりインタビューでした。
ありがとうございます。

永井先生ブログ1-2

次回のテーマは「神経障害について」
先生へのインタビューを行ってきます!

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