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糖尿病 三大合併症(神経障害 網膜症 腎症)5つの対策

糖尿病 三大合併症 とは、神経障害、網膜症、腎症です。

糖尿病合併症とは、糖尿病 が原因で起こる別の病気や症状のことで、糖尿病 の三大合併症には、糖尿病 神経障害、糖尿病 網膜症、糖尿病 腎症があります。また、この3つ以外にもいろいろな合併症がありますので、ご紹介します。

糖尿病 の三大合併症と言われる神経障害、網膜症、腎症は、高血糖が続いたことにより細い血管が傷むことで起こります。特に細い血管が集中している目と腎臓ではより症状が起こりやすくなります。

 

糖尿病 神経障害
この神経障害は糖尿病 の合併症の中でも最も早く起こってくるものです。
神経細胞への血流が滞ることで、手や足の神経障害が起き、手足のしびれや痛みがでてきますが、痛みを感じにくくなっていて気づかない場合もあり、ヤケドやちょっとした足の傷に気がつかず、感染が進んで足を切り落とさなければいけない事態もでてきます。足をこまめにチェックし異常があったらすぐに受診するようにしましょう。

 

糖尿病 網膜症
目の網膜にある血管が弱くなり、視力が落ち、進行すると失明する場合もあります。網膜内の細い血管の血流が滞ると、酸素などが上手く運べなくなるので、これを補おうとして小さな血管が新たに網膜にできてきます。しかし、急にできたものなので弱く破れやすい状態です。それが原因で網膜がはがれやすくなります。目の前に黒いゴミのようなものがちらついたり、視界の一部にカーテンがかかったような自覚症状が出てきたりします。

糖尿病腎症
腎臓の中にある毛細血管がもろくなり、だんだん尿が作れなくなります。腎症としての自覚症状は、はじめのうちは現れにくいですが、尿検査用試験紙で尿蛋白が陽性に出るようになります。悪化すると人工透析(機器で血液の不要成分をろ過するもの)が必要になったりします。腎不全になると糖尿病 の食事療法以外に、腎不全に対する食事療法も考慮しないといけなくなります。

 

太い血管による動脈硬化による障害(脳梗塞・心筋梗塞・狭心症など)
太い血管が動脈硬化により血流が途絶えたり、血栓がつまることで梗塞などの重篤な合併症状がでてきます。高血糖により傷ついた太い血管の内側にコレステロール等が蓄積し、血管が細くなり血流障害が起こります。主なものとしては、動脈硬化からくる脳梗塞、心筋梗塞、狭心症があります。糖尿病 に加えて、肥満・脂質異常症・高血圧があると動脈硬化を起こすリスクが高くなるので注意が必要です。

 

糖尿病 合併症対策

糖尿病 は、その合併症が怖いのですが、いたずらに恐れずその予防法をしっかり知っておくことが大切です。自分でしっかり気をつけておきたい5つの項目を紹介しましょう。

1.定期的に検査を受ける。(月1回)

まずは、専門家による合併症予防のためのチェックを定期的に行うことが大切です。
専門の先生が、個人個人の状態や経緯に合わせて、血糖コントロールの目標を定め、定期的にその都度、適切なアドバイスを受けられたり、質問することができます。また、血糖値をチェックしてもらっているという安心感にもつながります。

2.食事療法を守る

カロリーオーバーをすることなく、野菜を多く、脂肪・塩分を少なくバランスの良い食事を続けることが大切です。毎日体重をチェックするのも意識づけとして良いでしょう。

3.運動をする

毎日1時間程度の運動をする2型糖尿病 患者さんは、しない患者さんと比べて死亡リスクや脳卒中の発症リスクがほぼ半減すると言われています。無理をせずに運動して糖を消費することは有効な合併症予防法にもなります。

4.足を毎日チェックする

神経障害で症状が出やすい足をこまめにチェックし、異常があったら受診するようにします。

5.禁煙・リラックス・歯磨き

喫煙やストレス・緊張は、血管にダメージを与え糖尿病 の合併症のリスクを上昇させます。禁煙やリラックスをすることでそのリスクを抑えることができます。
その他、当たり前ですが毎日の歯磨きによる歯周病予防対策も忘れずに行います。

糖尿病 の合併症には、細い血管の障害による合併症、太い血管が狭くなりつまる合併症、その他感染等による合併症があります。特に血管からくる合併症は、糖尿病 だけでなく、肥満、脂質異常症、高血圧等によって悪化しやすいので対策を十分にとる必要があります。

合併症を予防するには、まずは定期的な診断を行うことです。やはり基本にはなってしまいますが、食事療法・運動療法をしっかり行うようにすることが大切です。

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糖尿病網膜症 の4タイプの違い

「 糖尿病網膜症 」 の4タイプの違い。

皆様こんにちは!

本日は前回に引き続き糖尿病網膜症についてです!

糖尿病網膜症のタイプの違いについて理解しよう!

網膜のどの部分が障害されるか?

単純・増殖前糖尿病網膜症

= 網膜の毛細血管が障害される。

増殖糖尿病網膜症(牽引性網膜剥離)

=増殖膜による牽引性網膜剥離で網膜が障害される。

血管新生緑内障

=隅角・虹彩の新生血管によって血管新生緑内障を生じ、眼圧で網膜が緑内障性に障害される。

糖尿病黄斑浮腫

=黄斑に水が溜まって黄斑浮腫を生じる。黄斑浮腫が長引くと黄斑やその下の網膜色素上皮が変性して、障害されてしまう。

網膜がどのように障害されるか?

単純・増殖前糖尿病網膜症

=網膜の血管が閉塞し始める。

増殖糖尿病網膜症(牽引性網膜剥離)

=広範囲の血管閉塞による網膜虚血と、牽引性網膜剥離を生じる。

血管新生緑内障

=広範囲の血管閉塞による網膜虚血と、緑内障性神経障害を生じる。

糖尿病黄斑浮腫

=囊胞様黄斑浮腫や漿液性網膜剥離を生じる。

症状は?

単純・増殖前糖尿病網膜症

=ないか、あっても軽度。

増殖糖尿病網膜症(牽引性網膜剥離)

=網膜剥離が黄斑に及ぶと重度の視力低下をきたす。

血管新生緑内障

=眼底の糖尿病網膜症に応じた視機能低下に加えて、緑内障が進行することで、視野狭窄、視力低下をきたす。眼圧が上昇したら眼痛や頭痛をきたすこともある。

糖尿病黄斑浮腫

=視力低下をきたす。

可能な治療は?

単純・増殖前糖尿病網膜症

=血管閉塞してきたら無血管領域へレーザー治療をする。

増殖糖尿病網膜症(牽引性網膜剥離)

=硝子体手術で牽引性網膜剥離を治療する。汎網膜光凝固術も重要。

血管新生緑内障

=汎網膜光凝固術が重要。眼圧に対して緑内障治療(投薬、手術)を施行する。

糖尿病黄斑浮腫

=薬物治療、硝子体手術、レーザー治療を組み合わせ施行する。

完治するか?

単純・増殖前糖尿病網膜症

=レーザー治療や血糖コントロールで落ち着けば完治可能。

増殖糖尿病網膜症(牽引性網膜剥離)

=完治しにくい。硝子体手術で増殖膜を除去して、汎網膜光凝固術で網膜症を落ち着かせれば、沈静化させることは可能。

血管新生緑内障

=完治しにくい。治療によって網膜症を落ち着かせることはできて、しかも眼圧も下がれば、沈静化させることは可能。

糖尿病黄斑浮腫

=完治しにくい。視力が回復するかどうかは、治療への反応しだいとなる。

視機能の予後は? 

単純・増殖前糖尿病網膜症

=予後良好。

増殖糖尿病網膜症(牽引性網膜剥離)

=網膜剥離が黄斑に及べば予後良好となる。

血管新生緑内障

=予後不良。

糖尿病黄斑浮腫

=治療への反応しだい。

 

このようにタイプの違いで症状も治療も違うので、

よく理解することが大事ですね

 

「 糖尿病網膜症 」の種類と治療法。

糖尿病網膜症

こんにちは!
今日は網膜症の種類など、
より詳しく掘り下げていきたいと思います。

糖尿病からくる眼の疾患は、
大きく分けると4つに分かれます。

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(1)単純・増殖前糖尿病網膜症
単純糖尿病網膜症は、初期の糖尿病網膜症です。
最初に出現する異常は、細い血管の壁が盛り上がってできる血管瘤(毛細血管瘤)や、
小さな出血(点状・斑状出血)です。
蛋白質や脂肪が血管から漏れ出て網膜にシミ(硬性白斑)を形成することもあります。
これらは血糖値のコントロールが良くなれば改善することもあります。
この時期には自覚症状はほとんどありません。
詳しい網膜の状態を調べるため眼底の血管造影(蛍光眼底造影検査)を行うこともあります。

増殖前糖尿病網膜症は単純網膜症より、一歩進行した状態です。
細い網膜血管が広い範囲で閉塞すると、網膜に十分な酸素が行き渡らなくなり、
足りなくなった酸素を供給するために新しい血管(新生血管)を作り出す準備を始めます。
この時期になるとかすみなどの症状を自覚することが多いのですが、全く自覚症状がないこともあります。
前増殖糖尿病網膜症では、多くの場合、網膜光凝固術を行う必要があります。

(2)増殖糖尿病網膜症(牽引性網膜剥離)
進行した糖尿病網膜症で重症な段階です。
新生血管が網膜や硝子体に向かって伸びてきます。新生血管の壁が破れると、
硝子体に出血することがあります。硝子体は眼球の中の大部分を占める透明な組織です。
ここに出血が起こると、視野に黒い影やゴミの様なものが見える飛蚊症と呼ばれる症状を自覚したり、出血量が多いと急な視力低下を自覚したりします。
また、増殖組織といわれる線維性の膜が出現し、これが網膜を引っ張って網膜剥離(牽引性網膜剥離)を起こすことがあります。この段階の治療には、手術を必要とすることが多くなりますが、手術がうまくいっても日常生活に必要な視力の回復が得られないこともあります。
この時期になると血糖の状態にかかわらず、網膜症は進行してゆきます。特に年齢が若いほど進行は早く、注意が必要です。

(3)血管新生緑内障
難治性の緑内障です。
原因は糖尿病網膜症、網膜中心静脈閉塞症、眼虚血症候群などが挙げられます。
虹彩に写真のように血管が多数認められます。
このとき、隅角といって眼内の水が循環し最後に出ていく出口にも新生血管が多数存在し、
隅角は癒着し、房水が出口を失って眼圧が上昇します。
失明に至ることが多い状態ですが、最近では抗VEGF抗体の硝子体注射を行ってから線維柱帯切除術を施行することで、失明を免れる患者さんが増えてきております。
また、別の選択肢としてチューブシャント手術という新しい方法が可能になってきております。
これは保険適応の手術であり、原因が網膜にあるわけですからそちらの治療もすることが理にかなっているわけです。
硝子体手術を併用し眼底も治療しつつ、チューブシャントにより水を硝子体腔から、結膜下に誘導することで良好な眼圧コントロールが得られます。このように難治性と知られている緑内障でも、治療できる方法が最近トピックとなってきております。
ふつうの緑内障よりも治療が難しく失明に至ることが多いのですが、最近は抗VEGF薬で新生血管の活動を抑えるなど、新しい試みが効果を挙げています。

(4)糖尿病黄斑浮腫
黄斑は網膜の中心にある直径約1.5mmの黄色い丸い場所で、細かい物を見るために最も重要な部分です。
黄斑付近に毛細血管瘤などが多発したり血液成分が染み出たりするなどの理由により、黄斑にむくみを生じた状態が糖尿病黄斑症です。
血管から漏れた水分が黄斑に溜まってくると、黄斑が水ぶくれを起こして視力が落ちてしまいます。これを囊胞様(のうほうよう)黄斑浮腫と言います。
また、水が黄斑の下に溜まって網膜が剥がれた状態を、
漿液性(しょうえきせい)網膜剥離と呼びます。
単純網膜症の段階でも起こることがあり視力が低下してしまいます。

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(1)網膜光凝固術
網膜光凝固術にはレーザーが用いられ、通常は通院で行います。網膜光凝固術は主に網膜の酸素不足を解消し、新生血管の発生を予防したり、すでに出現してしまった新生血管を減らしたりすることを目的として行います。光凝固は正常な網膜の一部を犠牲にしますが、全ての網膜が共倒れになるのを防ぐためにはやむを得ません。この治療で誤解を生みやすいのは、今以上の網膜症の悪化を防ぐための治療であって、決して元の状態に戻すための治療ではないということです。まれに網膜全体のむくみが軽くなるといったような理由で視力が上がることもありますが、多くの場合、治療後の視力は不変かむしろ低下します。網膜症の進行具合によって、レーザーの照射数や照射範囲が異なります。網膜光凝固術は早い時期であればかなり有効で、将来の失明予防のために大切な治療です。
(2)硝子体手術
レーザー治療で網膜症の進行を予防できなかった場合や、すでに網膜症が進行して網膜剥離や硝子体出血が起こった場合に対して行われる治療です。眼球に3つの穴をあけて細い手術器具を挿入し、目の中の出血や増殖組織を取り除いたり、剥離した網膜を元に戻したりするものです。顕微鏡下での細かい操作を要し、眼科領域では高度なレベルの手術となります。

糖尿病網膜症は失明の危険のあるとても恐ろしい疾患ですね。
網膜症が重病化する前にやはり血糖コントロールをして予防していくことが大事なのですね。

それでは明日も網膜症について投稿させていただきます!
ありがとうございました。